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2008-07-31(Thu)

スティーブン・キング著 「刑務所のリタ・ヘイワース」「ゴールデンボーイ」感想


ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)ゴールデンボーイ―恐怖の四季 春夏編 (新潮文庫)
(1988/03)
スティーヴン キングStephen King

商品詳細を見る


初のキング作品です。

スティーブン・キングを読んでみようと思ったきっかけは、
数多い代表作のうちのひとつである「IT」に興味を持ったことだったんですが
まあまずは短編から読んでみよう、ということでこの本を手に取りました。
「恐怖の四季 春夏編」(……読み終わった後にそう題してあることに気づきました)(え)

以下感想。


「ゴールデンボーイ」
最初に読んだのはこっちでした。……「刑務所のリタ・ヘイワース」飛ばしで(笑)
イヤだって表題作だし。映画化もされてるっぽいので、
さぞかしこちらのほうが面白かろうと思って読んでみたのですが……。

……う~ん?(汗)
途中までは凄く面白かったんですが。
……まあそれは一旦置いておくとして、確かに面白い作品でした。
ナチスのユダヤ人大量虐殺に並々ならぬ好奇心を持ち、
しかも歴史では語られないその部分に抗いがたい魅力を感じる少年、トッドと
なんとそのナチスに属し――その上収容所の司令官だったという老人、
アーサー・デンカーことクルト・ドゥサンダーの非常に毒々しい交流を描いた物語。
最後が尻切れトンボというか、不完全燃焼な感じを受けましたが面白く読ませていただきました。

この作品を読んでいて私が「面白いな」と思った点は、
主要キャラクターであるトッドとドゥサンダーの「豹変ぶり」と「その過程」ですね。
(特にドゥサンダー)
戦火を潜り抜け、なんとかしてアメリカに逃げ延びた元ナチスドイツ、クルト・ドゥサンダー。
物語が始まった当初こそは「枯れた老人」してたのですが、
ナチスドイツ時代の安楽死や実験について聞きたがるトッドに
(半ば脅されるようにして)昔話をしているうちに、「平凡で孤独な老人 アーサー・デンカー」から
段々と「ナチ戦犯 クルト・ドゥサンダー」へと戻っていく過程は見ていて目が離せませんでした。

特に、あのシーン。

「猫ちゃん」
「猫ちゃん、おいで」
「すてきなミルクだよ」
「すてきな猫ちゃんのすてきなミルク」


……ああああぎゃー!(吐)
このシーンは読んでて吐きそうになりました(※↑描写割愛)
(簡単に説明すると、これは猫の惨殺シーン)(正確にはその直前)
こういう妙に優しいドゥサンダーほど、気持ち悪くかつ怖いものはないと心の底から……ウエッ(吐)
とにかく、怖かったです。豹変ぶり。惨酷性。恐怖と快楽の悪夢。生々しい性と殺戮。

そうそう。あとは「成績優良なアメリカ少年 トッド・ボウデン」の豹変ぶりですが、
彼も物語が進むにつれてかなりキレた感じになっていきます。
というか、ラストは「完全にキレた青年 トッド・ボウデン」の爽やかな笑顔でシメられるのですが……

「おれは世界の王様だ!」

……ドゥサンダーほど怖くはない、かな(汗)
ドゥサンダーの惨殺シーンは、読んでいて冷たく古びた血を飲み干すような感覚に陥るのですが
彼の場合は「おっ!」って感じ。そこまで不気味さを感じることはありませんでした。
ただ、

わかってくれよ、みんな。

……淡い笑みを浮かべながら、落ちた鳥を自転車で何回も何回もひき潰すシーンは怖かった。


「刑務所のリタ・ヘイワース」
面白かったです。
ぶっちゃけ、こっちを読み終わったあと「なんでゴールデンボーイが表題作なの?」と思いました(笑)
……映画化されたからなんでしょうけど(ぼそり)

アンディー・デュフレーン。
終身刑服役者。入所当時三十歳。小柄。ハンサム。元銀行の副頭取。
罪状、殺人(妻とその浮気相手)
……無実の罪で投獄され、三十年近くそこで過ごした挙句に
とうとう脱獄に成功した男。アンディー・デュフレーンを
同刑務所の「よろず調達屋」レッドの視点から語った物語。

この話に関しては、グロとかエロとか一切なしでした。
(……まあ「おかまを掘られる」とかそういう描写がありはしましたが)

「ゴールデンボーイ」が「冷たい物語」なら「刑務所のリタ・ヘイワース」は「良い話」。
とにかくこのふたつは後味が全然違いました。
「刑務所のリタ・ヘイワース」の魅力がどこからくるのかと聞かれれば、やはりラストでしょうね。
いいんですよ、このラストが。最大のネタバレポイントなんで詳しくは言えないのですが
とにかく、いいんです。
「ゴールデンボーイ」は、思うに……ここがちょっと足りなかったんじゃないかと。
ラストのインパクトというか。話の締めかたというか。
「ゴールデンボーイ」。途中は確かに面白かったはずなのに、あのラスト。
「え、終わり?」って思いましたもの。
これからまた面白くなりそうだなあ、と思ってる矢先に
ジェットコースター並みの唐突さで幕が下りてしまったというか(汗)


あと、これは非常に個人的な感想なんですが……。
「刑務所のリタ・ヘイワース」、終盤でのちょっとした演出が面白いなと思いました。
この物語はその大部分において
「刑務所の中でアンディーの友人であるレッドが書き溜めた手記」という形をとっているのですが、
終盤、いきなり視点が切り替わって「仮釈放中のレッドが書くその後の話」。
つまり前者……「刑務所の中で~書き溜めた手記」の追記になるんです。
ここがとても面白いなあと。普通に書かずにこういう形をとれる作家さんって、凄いと思います。

で、結局この本を読んでどう感じたかというと……
「スティーブン・キングは面白い!」

……いえ、この一言に尽きると思います(笑)
古本屋なんかでスティーブン・キングの本を見かける機会があったら買ってみようかな、と思います。
今度読むとしたら何かなあ。「ミザリー」かな、それとも「IT」かなあ……。


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No title

こんな昔の記事にコメントして申し訳ないです。

僕も今この本読み終えまして
ネットでほかの人の感想を探してたらみつけました。

代表作として映画化されたゴールデン・ボーイをあげてますが、
刑務所のリタ・ヘイワースも映画化されてますよ。
「ショーシャンクの空に」って映画名です。

時間がたっているのでもう知っているかもしれませんが
知らなかったら映画もおもしろいので見てみてください。

Re: No title

はじめまして。
いえ、コメントありがとうございます。
しかもこんな昔の記事に……、とても嬉しいです。

へぇ、映画化されてたんですか!
ステキな情報ありがとうございます、今度探してみますね。
では。
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